「シン・仮面ライダー」を観た記録とかを

f:id:nisifma:20230520214945p:imageせっかく描いたのだしここで使う

 

シン・仮面ライダー

1回目(以前更新してた文章とほかに残してたのを合わせてます)

 まず自分は仮面ライダー第1話を庵野秀明セレクション分で放送されていた分を見たくらいの知識しかなかったが、1話だけでも観といてよかった…!と思った。この映画のどんな事がやりたいか、雰囲気だけでも手繰り寄せる手がかりの一つになったし、冒頭からのスピード感について行くための一つとなった。

 全体的には各敵キャラ毎の話を繋げたような構成になっており、その中に過去作品を意識したりココが良いんだよといった要素をこれでもかとギチギチに詰め上げていきながらも話が展開されていたように感じる。やけに生々しい雰囲気を色濃く出しているシーンが印象的だった。冒頭から本郷の攻撃で血飛沫が大きく上がったりするので「そこまでやるんだ!?」と1話で力の制御がどうとか言ってたのを思い出してでも驚いたが、全体通して行き過ぎた力を与えられてどう向い合い使っていくかの人間の物語の面も大きくあると感じたのでこの生々しさは有るべきだったのだろうと思ったりした。

 アクションシーンも各パートごとに観ていて面白かった。特に映画冒頭からのシーンやクモオーグ対仮面ライダーのシーンは帰宅後TVerで公開されている分を何度か繰り返して見ていた。(個人的に今回かなり好きなキャラクターがクモオーグなのも大きいけど)

 池松壮亮の作り出す本郷猛の姿も、静かながらも戦っている時とのオンオフの印象が良かったし、なんだかマスクをとって顔が出てくるたびにホッとする感じがある…。森山未來が今作のラスボス的な立ち位置として抜群の存在感だった。話している時の動きや座る時の動きなど所作の一つ一つやアクションなどの動きに関してもスクリーンに目が釘付けになってしまった。柄本佑演じる一文字隼人/仮面ライダー2号は前情報を全然入れていなかった自分にとって「あ?そうなるんだ?」といった登場だった。本郷とは対になるようなキャラクターだったのもまた以外だなと思ったりもした。

 

NHKの制作ドキュメンタリーは以前のシンエヴァの番組のイメージで放送前は「今回も周囲のスタッフ陣がかなり頭を抱えているに違いない」といったイメージだったが、自分の考えていたよりも何万倍も上回ってやってきて震えた。そもそもこういった一つの作品を作るときに誰も方向性を掴みきれてないと言ったのは映像制作の経験がない自分としても泥沼にハマる気配が100するので、どれだけ集団で探せるかなんだろうか…と思いつつも現場が過酷さを増していくばかりで胃がキリキリして仕方がなかった。自分としては過酷であればあるほどいい作品が出来上がる信者にはなりきれないので、見ているこちらもウンウンと悩むことになってしまった。空気悪くても(あれは一部に過ぎないのかもしれないが)ちゃんと形になるものを作れるんだからすごいな…とか当たり前だよって言われたらそこまでかもしれないことを考えてしまう。

 

その後…。

 

 2回目をDolby cinema、3回目を「EVANGELION 3.0(-46h)」の同時上映を含めた回で観てきた。それまでにも「仮面ライダー」を庵野秀明セレクション分+気になった部分を見たりしていた。(気になるとこ見すぎてセレクション分をこれを書いている時点でまだ見切れていない)原典分を見て「ここのシーンとかアレはそういう事やったんか」やシン初見時には気が付かなかった政府と情報機関の人物の名前とか、各オーグメントの元ネタだろう怪人回やダブルライダー回…。当時のああいった特撮作品を見たことが無いし、そもそも仮面ライダー関連作品もほぼ知識が無く「家族が日曜の朝に見てるのを横目で見てた」くらいな自分にとっては面白い鑑賞体験になってきている。

2回目 ドルビーシネマ上映版

 初見時にIMAXで見なかったことを少し後悔したり、SHOCKERアプリをDLしてみたり、漫画でSHOCKERサイドの映画本編前の物語を描いている「真の安らぎはこの世になく(1巻)」を読みクモさんの出番の多さに喜ぶなどしていた。この漫画を読むだけでも見方が変わってくる。この時から「仮面ライダー」をいくつか見ている。

 2回目だったので、初見では拾いきれなかったディテールや、セリフ、画面情報を見るなどしていた。来場者特典の識別IDはサソリオーグ。2回目だったので中盤以降の一文字が現れてからのシーンに注目していたが、一文字と本郷のお互いの近すぎず遠すぎずな距離感が絶妙だと思っていた。1回目の時はなんとも思っていなかったがSNSでよく見かけていた通りに本郷は震えていたが、「堪えてる」といった印象だった。あとは様々なシーンで拾える情報が多くなっていた。(多分個人的に文脈を拾えるようになってきて、自分のここ好きが出て来やすくなった?)

 ドルビーシネマ版だったので、前回見た時よりも音も映像も幾分かは違うものになっていた。黒の出方が違うので色も良く、主にダブルライダー対大量発生型相変異バッタオーグ辺りのシーンは暗い場面が何度も続くのでまた少し初見時よりも綺麗に見えたと思う。(「大量派生型」のマスクが割れて中身の顔が見えるとこ好き)また、劇伴も良いなと思い始めていたのでドルビーシネマの音響で楽しめたのは良かった。シン版のレッツゴー‼︎ライダーキックのアレンジ曲が特に好きで何回も聴いている。スタッフロール時に流れる「レッツゴー‼︎ライダーキック」が映画館の音響で聴けるのが嬉しかった。(過去分見る時は毎話OPから見ているので)

 

3回目 通常上映版+「EVANGELION:3.0(-46h)劇場版」

 エヴァQの前日譚の話。シンエヴァの方でメインキャラ周辺の人物について描き込みがあったことについて触れた感想を見かけたのを思い出すなどした。上映回数も減り、寂しさが訪れたがいざ映画館へ向かうと半分以上の席が埋まっていた。久しぶりに自分が座る席の隣に人が座っている状態だった。少し小さめになった箱に静かな熱気が詰まってたようで、初見時に行った映画館の雰囲気を思い出すなどした。見にいく前にデザインワークスを読んだり、トークイベントの内容を見たりもしていたのでその内容を思い出しながら見ていった。3回も見ても本郷がイチローと戦っている際に「人生に無駄な事はない」と言っているところでジーンとくる。

 

 その間にも先程述べた初見時の感想にあるようにクモオーグが気に入っており、「そういえばシン・ウルトラマン見た時もメフィラスを気に入ってたから、ああいった敬語キャラが好きなんだな」と振り返っているうちにシン・ウルトラマンの円盤を購入して見返したり、特典に収録されているシン・ウルトラファイトを見て笑っていたりしたらメフィラスとウルトラマンのソフビをお迎えすることになった。ナカヨクシテネ。ウルトラマンも初代作品を見たことがなかったのでアマプラやDVDでレンタルしたりして1〜8話まで、33話(メフィラス星人登場回)を見るなどした。ウルトラQも1〜4話まで見たし、メフィラス星人がMCと聞いてウルトラ怪獣散歩を何本か見た。(そろそろツブイマ入るべきか)

 ゴジラも1954年版を見た。もう家のテレビは左右が真っ黒になりつつある。この後関連作見るとしたらどれが良いのか悩んでる。

 今までシン実写作品シリーズは全て映画館で観てきたが、シン仮面ライダーまでは原典、関連過去作をなぜか見たことがなかった。多分、「仮面ライダー」1話を前持って見てから映画を見た順番が本作が初めてだと思う。過去作を見ずとも「シン」だけでも大いに楽しんでいたし、「シン・ゴジラ」に関しては映画館に何回観に行ったかの記憶が定かではない。(多分4、5回くらい?)今更ながらな気持ちも少なからずともあるが、かなりエンジョイしながら見ている。それぞれに小さな鑑賞記録を残しているのでまとめてみようとも思う。

 

 「シン」実写作品シリーズは個人的には3作とも好きだが、ムラがあると思っている。全てを「良い」とは言い切れないが、良いところはある。と言った表現が当てはまるのかは分からないが、そんな感じである。「シン・ウルトラマン」を観た後すぐの自分のTwitterでのつぶやきを探したところ「どこから突っ込めば良いんだ」だったので腑に落ちなかった点が前に出ていたのだろうし…。

 今では何度か見返しているが、それは元になった作品についての知識がついてきて分かるようになったり、自分が「ここが良い/好き」と思う「最大瞬間風速」が作中にあるからの愛着のような感覚にあるんだと思う。まぁ、前者に関してはこの見方もどこまで一般的なのかは不明だし…。しかし、自分の「好き」の延長線を見つけ出し、更に知らないとこまで行くことができているのだから私としては大きな存在感を持った作品達であることには変わりが無いと思っている。

 

 

 ゆっくり書いてたら合体ロボが現れた