シンエヴァみた




そうこうしてたらアマプラで配信されたな。何回も悩みながら書いては放置してを繰り返していたので全体的に短め。

 誰がどうしたとかのネタバレはないと思うけど、色んな要素に触れているので先にアマプラで観ると良。

 「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を終映までに3回観に行った。結局は初見の記憶が一番濃く残るなと思った。
1回目はたしか公開日当日に行ったのだと思う。「え?もう公開されるのか…」くらいの緊張感のかけらを落としまくった状態で観たのだった。自分はエヴァシリーズは好きなのでTVシリーズ、新旧含めて劇場版は観ている。自分がアニメ作品を見るようになったきっかけの1つでは確実にあるので、それなりに思い入れはあるはず…と思いながら映画館へ足を運ぶと平日のわりにはかなりの人が居た。予約もなにもしていないので当日分のチケットを購入しようとしたら「エヴァ、最後のさ…」と聞こえて急いでその場を離れるなどしていた。別にこれはエヴァ以外にも当てはまるが映画館やその周辺で映画の内容に踏み込んだ話はしない方がいい。

 観た感想は大体の人がこの映画について触れる時はその人の個人的な話を必要とすると思う。それを揶揄したいとかそういうのではなくて、長く続いた分に視聴者の個人的な人生イベントと紐付けやすいし、作品自体も個人的な要素を持っているだろうしで、一致させやすいと思っている。ので個人的な話をするのは変でも馬鹿にすることでもない。むしろ、その人しか持ってない尊いものだから可能な限り見せてほしいと私は思っている。
 
 私としては本編が始まる前の「これまでのヱヴァンゲリヲン新劇場版」を観た時点で少しだけ泣いた。以前から本編まだ始まっとらんやろという時点で泣くことには個人的な定評を持っていたが今回ばかりは「ほんとに終わるんだ」といった雰囲気を感じたのか、気がついたら泣いていた。
 個人的には「このシリーズが好きで良かった」と思える作品だった。終わらせるだけでなくて、映画の終盤のシーン等のその先の明るさをイメージさせるものだったと思っている。旧劇版の要素も点々と入っていることについては驚いた。そういうことしないかなと勝手に思っているところがあったのかもしれない…。個人的には嬉しい要素だった。後半からのシーンでは「あれだ!」となれる所からどう進むのかと緊張したりもする面白さもあった。イメージしていたよりもハッピーエンド、綺麗な着地だったなぁといった印象でありながら、はじめに述べたように「その先の明るさ」をもつ前向きなものを持っているなと受け取っている。

 映像についてもアニメの映像作品について様々な要素を組んで作りながら「新しいもの」を作ろうとしている雰囲気が強いなと初見時に感じていた。
 様々な制作の方法を取っていたのは公式Twitterの(株)カラー2号でも見れる。NHKでの庵野総監督の取材番組でも見て取れる「新しいもの」を作ろうとしている雰囲気や、スタッフを巻き込みながら悩み考え続けて動いている様子から見て受け取るることができるように、本編を見ている間にあった感覚はそういうことだったのかと納得をしていた。
 上記の終盤についてのシーンを含めてそんな様々な面での「前向きな可能性」を示されていることに少しながらも意外だと驚きつつ嬉しかった。時代を代表するシリーズ作品の1つが終わることについて本編が進む度に感じる寂しさの先を照らすものになっていると思っている。

 あといろいろ。
・序盤のパリのシーンのBGMが悲鳴をあげそうなくらい良い。
・トウジやケンスケをはじめとした第三村の人物、サクラやミドリなどの周囲の人物についての描き込みつつ多方面からの視点を持てる要素を入れてあるの良いなと思った。
・終映後のポスターデザイン、夕方から夜になるんじゃないかと勝手に予想していた。
・今作は比較的に「分かりやすい」と思っている。みんな台詞で口にして説明しているシーンが多いように感じていた。というか、今までそんなに話さなかったキャラクターがそれを取り戻すかのように話すから…?と思っていたけれどそういう訳ではなさそう。
・かといって「分かりやすさ」ばかりではなく、そこには意図的に並べられた「分かりにくさ」(対にして書くとこうなる?)もある。考えて見ようとすれば練りに練って構成されたものだらけだ!と毎回ひっくり返る。のに「分かりやすい」。
・これは全然本編に関係ない話だが今作の主題歌である宇多田ヒカルの「One Last Kiss」MVにてなんとなく「見覚えのある土地が後ろにある部分があるな」と思っていたら、イギリス滞在時に度々訪れていたブライトンだった。電車で4、5駅離れたくらいのところでアクセスが良い街だったのでご飯行ったり服を買いに行ったりしていたので少し馴染みのある場所がこうして出てきたのには嬉しかった。